当サイトについて

合併症の症状、治療、予防法や改善方法まで、
合併症の改善に向けて理解を深めるサイトを目指します。
専門医師はたったの400人しかいません。

高血圧、糖尿病は国民病とも言えるほど身近な存在です。
日本人の2~3人に1人が高血圧、糖尿病患者と言われており、
その数は約4700万人に上ります。


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早期のインスリンは合併症の可能性を下げる

早くはじめると合併症になる可能性が下がる

20世紀末にかけてイギリスで血糖コントロールと合併症に関する大規模臨床試験(UKPDS)が行われました。その試験の目的としては、インスリン治療も 含めた治療によって、厳格な血糖コントロールを行うと、合併症が防げるのかを確認することも目的の一つでした。 その試験は10年間で終了し、さらに試験 に参加された患者さんがその後どうなったかについて10年間の追跡調査を実施したところ、糖尿病と診断されてからすぐにインスリン治療も含めた積極的な治 療により血糖値をコントロールされていた患者さんのほうが、そうでなかった患者さんに比べ、網膜症や腎症だけでなく、心筋梗塞の発症率や死亡率も低いこと がわかりました。
このように、早い段階からしっかりとインスリン治療により血糖をコントロールすれば、恐ろしい合併症のリスクを下げることができるのです。

また、熊本大学では、血糖コントロールの状況と糖尿病の合併症である網膜症と腎症の発症について6年間追跡した試験が行われました。その結果、網膜症や腎症の発症はHbA1c、空腹時血糖値、食後2時間血糖値の上昇に伴い増加しました(図)。

早くはじめると合併症になる可能性が下がる1

合併症の予防のための、コントロールが不十分な場合は早目にインスリン治療を開始して、HbA1c7.0%(NGSP値)未満を目標に、がんばりましょう。

※2012年4月1日からHbA1cが変わりました。
国際的に使用されている、新しいHbA1c(NGSP値)が使われることになりました。
これまでのHbA1c(JDS値)と比べて、およそ0.4%高くなります。

※HbA1cの目標値は、2013年6月1日から変更となりました。

すべての患者さんがインスリン治療を一生続けなければいけないわけではありません

インスリン治療は、すい臓の働きを助け、その機能の回復を目指す治療法です。
早く治療を始めることにより、血糖コントロールが良くなり、すい臓の負担は軽くなります。
インスリン治療を続けてすい臓の力が十分に回復すると、すい臓はインスリンを出しやすくなり、インスリン注射の量や回数を減らせるだけでなく、のみ薬だけの治療に戻せることもあります。
健康日本21推進フォーラムが7月に行った調査では、血糖値が高い、という疑いが有る方、もしくは糖尿病で治療を受けられている患者さんの約半数(51%)が、「インスリン注射は最後の手段」と回答するなど、いまだに非常に多くの方が誤解されていますが、インスリン治療を途中で中止できることもあるのです。

早めに開始する傾向は日本でも広がっている

米国糖尿病学会(ADA)や欧州糖尿病学会(EASD)では、様々な試験の結果を踏まえてインスリン治療を糖尿病治療に組み込むことを推奨して います。ADAやEASDでは、網膜症、腎症、神経障害などの合併症は血糖コントロールをすることで予防が可能であるとしたうえで、「より重要なのは、糖 尿病治療を出来る限り早くから行うことであり、それによって心臓の病気(心筋梗塞・狭心症など)も抑えることができる」としています。インスリン治療は ADAやEASDによる治療ガイドラインにおいて早期からの導入が推奨されており、世界的にもポピュラーな治療法です。日本においても、最近では臨床現場 で同様にインスリンの外来での投与を早めに開始するケースが増えてきています。

 

出典:Sanofi